院長ブログ
RSウイルス感染症について
RSウイルス(RSV)がまだ流行しています。RSVの流行が騒がれるのは、乳幼児とくに生後6か月以内の乳児で細気管支炎、肺炎をおこし、呼吸困難のため入院する場合があるためです。実際に入院するのはRSVに感染したこどもの1%程度ですので、むやみに心配する必要はありませんが、小さく生まれた赤ちゃん(低出生体重児)や、心臓に穴が開いている赤ちゃん(先天性心疾患)は重症化するといわれています。
現在のところRSVにはインフルエンザに対するような特効薬はなく、ワクチンもありません。ただ、先ほどお話しした重症化すると思われる赤ちゃんには予防的に抗体製剤が定期的に投与されています。
風邪かなと思っていても、咳がどんどんひどくなる、ゼーゼー・ヒューヒューいっている、横になって寝むれない、息づかいが粗い、肩で息をしている、などの呼吸困難が疑われる症状があれば早めに受診しましょう。
[2021-07-30]