院長ブログ
肌の弱い赤ちゃん
お肌がカサカサであちこちが赤くなり、あちこちボリボリと掻きむしる赤ちゃんがいます。赤ちゃんの肌はツルツルすべすべというのは勝手な思い込みで、10人に9人まではなんらかのお肌のトラブルをかかえているのが普通です。テレビのCMに出ている赤ちゃんはお肌がすべすべですが、CMにでてくる大人の男性、女性に美男美女が多いのと同じで、選ばれた赤ちゃんが出演しているのです。赤ちゃんは、少し前までお母さんのおなかの中にいて、羊水につかっていたわけです。一定の温度、湿度でしかも外からの刺激一切なしの環境で過ごしていたのですから、生まれてきたとたん、空気が乾燥していたりするとお肌のトラブルが起きるのは当たり前と言えばあたりまえですよね。
ただ、同じようなお肌の赤ちゃんを見てどう思うかはお母さんによって違います。ベテランのお母さんで、お兄ちゃん、お姉ちゃんで経験していると、まあ様子見ようかということになりますが、初めての赤ちゃんだったり、お兄ちゃんやお姉ちゃんは肌がきれいだったりすると心配になりますよね。
何故、いわゆる湿疹ができるか?いまでは、赤ちゃんの皮膚が水分を捕まえておく力(保湿力)が弱いためと言われています。私もそうですが、年を取ると、肌がカサカサになり、冬場には体が痒くなり、粉をふいたりします。新聞がめくれなくなり、スーパーの袋もめくれなくなります。これも年齢とともに、保湿力がなくなってきたためで、年をとると赤ちゃん返りするといわれている現象の一つかもしれませんね。
話が少しそれましたが、赤ちゃんの皮膚のトラブルを防ぐには、しっかりと保湿してあげることが重要で、最近では、生まれてすぐの、なにもブツブツのない時から保湿剤を体に塗ることを進めておられる先生方もおられます。保湿剤は特別なものでなくともよいと思いますが、肌に直接触れますから、合う合わないがあるかもしれません。
少しかさついている、少し赤みがあるぐらいであれば、保湿剤を塗っていれば、お誕生のころにはきれいになっています。ただ、かなり、掻き傷があったり、赤みが強くテカテカ、ジュクジュクしてくるようならお医者さんにかかりましょう。いずれにしても、ほとんどの赤ちゃんがお誕生頃にはきれいになっているので、あまり心配はありません。
最後に、赤ちゃんの皮膚のトラブルの原因が食物アレルギーと考えているお医者さんはかなり少数派になってきています。このことについては、また別の機会に。