院長ブログ
この子だけは、ほんま分けわからん、なんでやろ?
こどもさんがたくさんいるお母さんのなかに、時々、上のようなことを訴えられる方がいます。
たとえば、A君(中2)、B君(小6)、Cちゃん(小4)、D君(小1)の男3人、女1人の四人兄弟でお話をすすめましょうか。
お母さんが、ちょと困ったと思っているのがB君です。
A君は最近生意気になってきて、ひとつも言うことを聞きませんが、怒るとしばらくしてから、べたべたとくっついて来たりします。「きも!」とお母さん口では言いますが、まだかわいいとこもあんねんなと、ちょっとホッとします。
Cちゃんは女の子ということもあり、買い物もよくいっしょに行くし、学校の話もよくしてくれて全然心配なし。
D君は末っ子で甘えん坊さん、甘えるのもじょうずで、何かおねだりされると「しゃないあな。」と思ってしまいます。自分でも、甘いなとお母さん時々反省。
さて、問題のB君です。お母さんにすると、ほかの3人に比べると、なんか子どもらしくない、無理をしてるような気がするのです。そもそも、ついついほかの子と比べてしまうのが自分でもおかしいなと思っています。ほかのお母さんたちはB君のことを挨拶もできて、素直で、CちゃんやD君の面倒もよく見ている、いいお兄ちゃんといってくれます。もちろん、お母さんも近所で誰一人悪く言わない、いいお母さんなのです。
ある日、たまたま、子どもたちが早く寝て、久しぶりにお父さんと二人の時間をもてました。そこで、お母さん、思い切ってお父さんにこの話をしたのです。すると、お父さん、じっくり話を聞いた後、「そら、あたりまえやがな、人間には誰でも相性ちゅうもんがある。4人も子どもがいたら、一人くらい、なんかようわからん子がいてもいいんちゃうか。そういうたら、お前、Bにはなんか遠慮してるみたいなところがあるんちゃうか。そんなんが、相手にも伝わるんやで、まあ、あんまり気にせんとき、わしは、子どものなかでBのことが一番ようわかる気がする、似とるんかな。」と言ってくれました。
その日を、境に、お母さん、このことをあまり気にしなくなり、B君が中学に入り、早めの反抗期を迎えたころから、丁々発止とやりあえるようになったとのことです。