院長ブログ
今年のインフルエンザについて-流行する?しない?ワクチン打つ?打たない?-
昨年はインフルエンザの流行はほとんどありませんでした。コロナが流行していたからとかコロナの影響で手洗い・マスクが徹底していたからだとか言われていました。同様にインフルエンザ以外の子どもの感染症も激減していたのですが、今年になってからは昨年流行しなかったRSウイルスが大流行しました。昨年RSウイルスが流行しなかったため免疫のない子どもが多かったからではないかと考えられ、手洗い・マスクの限界が証明されてしまいました。こうなると、同じ理屈で、昨年インフルエンザが流行しなかったので免疫のない人が多いため、今年はインフルエンザが大流行するのではないかと推測する報道もあります。また一方で南半球では2年続けてインフルエンザの流行がなかったことから、日本でも流行はおきないのではないかといわれる専門家もおられます。
昨年はコロナの流行もあり、インフルエンザワクチンの接種が早くからさけばれていましたが、今年はさほど報道されていません。実際、今年のインフルエンザワクチンの出荷量は昨年の7割程度になりそうということで国としてもあまりインフルエンザワクチンの必要性を感じていないのかなと想像しています。コロナと異なりインフルエンザには治療薬もありますしコロナワクチンの接種の方が優先なのかもしれません。
インフルエンザには治療薬がありますが、乳幼児に多い死亡率の高いインフルエンザ脳症にはインフルエンザの治療薬は効果がないためワクチンでかからないように予防することが重要です。子どもの場合ワクチンは2回打たないといけないので早めに1回目を接種することをお勧めします。13歳以上になれば接種は1回で済みますので年内をめどに接種されるとよいでしょう。インフルエンザワクチンが不足する可能性もありますし、コロナワクチン接種との兼ね合いもあります。詳しくはかかりつけ医にご相談ください。