院長ブログ
嘔吐下痢(吐き下し)
嘔吐下痢(吐き下し)
今年はあまり流行っていませんが、冬場は嘔吐下痢(吐き下し)をおこすウイルス感染症が流行ります。ロタウイルス、ノロウイルスなどが有名です。これ以外にも、嘔吐下痢症をおこすウイルスはいっぱいあって、原因ウイルスが特定されても抗インフルエンザ薬のような特効薬はないので、診断する意味はあまりないと個人的には考えています。
大事なのは、皆さんもご存知のように「脱水症」になるのを防ぐことですが、この「脱水症」もマスコミ等に取り上げられすぎて、家族の方の不安を掻き立てているような気がします。実際のところ、受診時に明らかな脱水をおこしているお子さんはほとんどいません。
脱水をおこしていても、軽度や中等度の脱水症であれば、経口補水液による治療が勧められており、点滴をするのは、まったく口から飲めない場合や、腸閉塞などが疑われる場合、脱水が重度の場合のみになってきています。
ネットには、重度の脱水の徴候をわかりやすく書いてあるものが少ないので、参考に以下に挙げておきます。
1. 泣いても涙がでない
2. 口や舌がネバネバをとおり越しカラカラ
3. 目が落ちくぼんでいる
4. 呼吸が速く、ウトウトしている、機嫌が悪い
5. 一日に6回以上大量の水のような便が出る
6. 緑色の嘔吐や、血の混じった便がでる
7. 皮膚が冷たくて白っぽく色が悪い
8. 3か月未満の赤ちゃんでは38度、3か月から36か月では39度以上の熱がある
[2018-01-18]