院長ブログ
熱性けいれん
子どもさんが熱を出した時、心配事の一つに「けいれん(ひきつけ)」を起こさないかということがありますね。子どもの100人に7~8人位が経験すると言われており、生後9か月から3歳くらいの子どもに多いとされています。熱が出た日、あるいは次の日位に多く、時にはひきつけて、はじめて熱があることに気づくこともあります。急に、手足をつっぱったり、ガクガクさせて、白目をむき、顔色が悪くなることもありますが、通常はなにもしなくても数分でとまります。数分以内に止まらないようなら、救急車をよんで病院に行きましょう。
ひきつけを起こした時は、吐くことがあるので、吐いたものがのどに詰まらないように顔を横に向けてそっとしておいてください。口の中に物を入れたり、体を揺さぶったりしてはいけません。落ち着いてと言っても簡単ではないですが、けいれんがどのくらい持続するか、どんな様子か(片方だけのけいれんではないかなど)を観察してください。救急車で病院に運ばれたときにはけいれんは止まっていることがほとんどなので、親御さんからのこれらの情報がその後の診断や治療に必要になってきます。スマホでけいれんの様子を撮影するのもいいかもしれません。
熱性けいれんの原因ははっきりしませんが、両親のどちらかが、小さい時に熱性けいれんを起こしたことがある場合が多いようです。熱性けいれんで後遺症がおきることはありませんし、7割以上の子どもは1回きりで、繰り返すことはありません。繰り返すようであれば、予防のためにお薬を使う場合もあるので、主治医の先生の指示に従ってください。
[2018-04-25]