院長ブログ
10月1日からロタウイルスワクチンが定期接種になります
いままで生後2か月から任意接種で、お金を払って接種していたロタウイルスワクチンが今年の10月1日から定期接種となり無料になります。ただ対象となるのは8月1日以降に生まれた赤ちゃんだけで7月31日以前に生まれた赤ちゃんは残念ながら無料にはなりません。接種の時期など詳しいことは「厚労省 ロタ ワクチン」で検索すると出てきます。
ロタウイルスは短時間に起きる激しい下痢を主症状とする胃腸炎をおこし脱水症になる危険性があります。このワクチンを接種すると、すべてのロタウイルス胃腸炎を80%予防し重症の胃腸炎に限るとその予防効果は約95%とされています。
ロタウイルスワクチンには他のワクチンにはない腸重積という副作用があるとされています。腸重積は口側の腸が肛門側の腸にはまり込んで腸閉塞をおこす病気でワクチンを飲んでいない赤ちゃんでもおきる病気です。したがって、ワクチンが原因でおきたのか自然に起きたのかを区別するのは難しいのですが、自然発症の腸重積に比べ月齢が低いこと、1回目のロタウイルスワクチン接種から7日以内に起きている場合が多いことなどから関連性があると考えられています。気になる頻度ですが、ロタウイルスワクチン10万回の接種で3.1~4.2人の腸重積が報告されています。
ロタウイルスワクチンは生後6週から受けることができますが、ヒブや肺炎球菌、B型肝炎ワクチンなどと一緒に生後2か月で接種するのが一般的です。ワクチンのスケジュールに関してはかかりつけの先生とよく相談してください。
[2020-08-25]