院長ブログ
HPVワクチン接種期限延長
子宮頸がんを予防する「HPVワクチン」のキャッチアップ接種を無料で受けられる期限が延長されました。これまでは、2025年の3月末までに3回終了しなければいけなかったのが、今年度中(2025年3月末まで)に1回目を打てば2025年度中すなわち2026年3月末までに3回無料で打てるようになったのです。
「HPVワクチン」は接種後に広い範囲の体の痛みや手足の動かしにくさなど色々な症状を訴える人が相次いだため厚生労働省が2022年3月まで積極的な接種を進めてきませんでした。しかし、その後の厚生労働省の調査や、ワクチン接種歴と病歴の関連を個人レベルで調査できるヨーロッパ、アメリカ、韓国の調査で、ワクチンを接種した人としていない人で同様の症状が発生する頻度に変わりがないことが明らかとなりました。
また、スコットランドやノルウェーからの13歳までにHPVワクチンを接種した世代の子宮頸がん発症例がゼロになったとの報告など、HPVワクチンの子宮頸がん予防効果は疑いの余地がなくなったと考えられます。
HPVワクチンを接種されておられない子供さんをお持ちの方はこの機会にお手元に届いている資料や厚生労働省のホームページを参照されて子供さんともよく話されて接種を検討されることをお勧めします。
蛇足ですが、筋肉注射ですが、すごく痛いと皆さんおっしゃっています。いままでの注射の中で一番痛かったとおっしゃる方が大半です。
[2024-12-06]